現場で学ぶオンザジョブトレーニング

現場で行う人材育成研修

人材育成研修はさまざまな形式があります。新入社員として働き始めると、配属先を決める前に基本的な社会人スキルを身につける新人研修を受けたことがある人もいるでしょう。そこでは実際の業務を通して研修を受けるのではなく、実務を離れた座学や集合研修が行われることが一般的です。こうした研修は知識や概念を学ぶには適していますが、実際の業務におけるスキルを身につけるには不十分でしょう。どれだけ知識を身につけていても、実際の業務においては机上で表現できない部分が大部分だからです。そのため、実際の業務を通して仕事を身につける手法が活用されています。それが、オンザジョブトレーニングです。オンザジョブトレーニングは、実際の職場で実務を通して行う教育訓練のことで、英語ではOn the Job Trainingと書くことから、OJTと略して呼ばれることもあります。

教える側も教えられる側もメリットは大きい!

オンザジョブトレーニングの方法は、4段階から行われます。まず「やってみせる」「説明する」「やらせてみる」「確認・追加指導」です。実際の業務を通して行うことから、現場ですぐに使えるスキルが身につきます。また、個人に合わせた内容やスピードで教えられるのも特徴でしょう。オンザジョブトレーニングでは育成担当が付きます。そのため、育成担当者にとってもスキルアップに繋がります。基本的にオンザジョブトレーニングを受ける現場にそのまま配属されるため、トレーニングを終えた後は即戦力になるだけでなく、職場の人間関係や雰囲気にも慣れることができるのも教える側、教えられる側双方にとってのメリットでしょう。ただし、オンザジョブトレーニング中は育成担当者が付きっきりとなるため、業務が滞ってしまうこともあります。職場全体で育成する気持ちを持つことが大切でしょう。